Exhcange Online に乗り換えた / 乗り換えようという人から「G Suite で使ってる + 記号エイリアスを使いたい」という質問を受ける事があります。
Gmail だと kazuaki@tauchi.net というアドレスに対して、kazuaki+test001@tauchi.net のような拡張アドレスを使うことができます。
Postfix で
recipient_delimiter = +
などとするのも同じですね。
残念ながら Exchange Online に拡張アドレス機能は無いのですが、この機能が無いばかりに Office 365 を断念せざるを得ないというのも残念な話なので、ちょっと無理やり実現してみました。
おおまかな流れとして、以下を参考に存在しないアドレス宛てのメールを集約するメールボックスを作り、そこから各自にメールを転送してもらいます。
1. すべてのメールを受信するためのメールボックスの作成
Office 365 管理センターから 共有メールボックス を開いて、新規共有メールボックスを作ります。
ここでは、例に倣って catchall というアカウントを作りました。この共有メールボックスはメールを集約するだけなので、管理者だけがアクセスできれば大丈夫です。
2. すべてのユーザーを対象にした配布リストの作成
この後の手順で使うために、すべてのユーザーを参加させた配布リストを作成します。
こちらも例に倣って alluses としました。
3. ドメインの定義の変更
Exchange 管理センターの メール フロー > 承認済みドメイン で、既定のドメインを「権限あり」から「内部の中継」に変更します。
4. メール フロー ルールの作成
メール フロー > ルールで新しいルールを作成します。
入力時は その他のオプション をクリックして、詳細入力できる状態にして、以下の内容を入力します。
このルールを適用する条件 | 送信者の場所が... | 組織外 |
---|---|---|
実行する処理 | メッセージをリダイレクトする... | catchall |
ただし次の場合を除く | 受信者が次のメンバーである... | allusers |
5. 共有メールボックスでリダイレクトルールを作成
共有メールボックスを開いて、メールの設定から メール > 自動処理 > 受信トレイと一括処理ルール に進んで、受信トレイのルールを作ります。
次の単語が受信者のアドレスに含まれている場合... | kazuaki+ |
---|---|
メッセージを次へリダイレクトする ... | kazuaki |
尚、このルールについては、拡張アドレスを利用したいユーザーごとに設定する必要があります。
完成
この状態で、外部から kazuaki+test001@tauchi.net のような拡張アドレスっぽい宛先に送信すると、ちゃんと意図した宛先に送信されていることが確認できます。
ちょっと無理やりなので、ひとりテナント以外では使いにくいですが、どうしても必要な方は一度試してみてください。また、正式の機能として欲しい人は以下の UserVoive で投票してみてください。
Support for Dynamic '+' Email Aliases in Office 365
Hello,
I am familiar with using a plus sign following my email alias to create dynamic unique addresses for a Gmail account. e.g. test.email+signedup@gmail.com will arrive at my Gmail mailbox, where I can then apply rules based on the 'To:' address. See this page for details: https://support.g...