Office 365 でカスタムドメインを使う場合、DNS の管理方法には「完全な再委任」と「部分的な再委任」の 2 つの種類があります。
完全な再委任
DNS が Office 365 によって管理される方式です。
ドメインを登録しているレジストラで DNS サーバーを変更させてくれる必要がありますが、自前の DNS サーバーを持つ必要がなく、Office 365 に必要なレコードも自動的に作ってくれるのでお手軽です。
Office 365 以外のホストも自由に追加する事ができます。
部分的な再委任
DNS サーバーを自前で用意する方法です。
Office 365 が必要とするレコードは自分で作成します。DNS サーバー自体を運用しているなら問題はないですが、レジストラの DNS サービスを利用している場合は必要とされるすべてのレコードを作ることができないかもしれません。( SRV レコードとか作れないところもありますね)
DNS の設定を開くと「自分で設定してね」的なメッセージが表示されます。
こんな感じでお手軽にカスタムドメインを使いたいのであれば「完全な再委任」を使いたくなるのですが、ここでひとつ注意点が...契約しているプランによって DNS の管理方法が違います。
完全な再委任 | 部分的な再委任 | |
---|---|---|
Small Business | 使用可 | 使用可 |
Midsize Business / Enterprise 等 |
使用不可 | 使用可 |
なんと「完全な再委任」が行えるのは Small Business だけ。Midsize Business 以上では別に DNS サーバーを準備する必要があります。Small Business の数少ない利点かもしれませんね。
でもこれ、新プランに統合されたらどうなるのでしょうね? Small Business が Midsize Business 相当になるのであれば「完全な再委任」が使えなくなっちゃったりするのでしょうか?
ちなみに、僕の Small Business Premium から Midsize Business にプラン変更したドメインでは「完全な再委任」が使える状態になっています。
Office 365 でカスタムドメインを使いたい人は今のうちに Small Business 契約して DNS を設定しておいた方がいいかも!?